「学会」ってなんだ?

こんにちは! お茶大リケジョ部のかすみです。

大学生のみなさんは、どこかで「学会」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

「学会で〇〇に行くんだ〜」とか、「学会の資料作らなきゃ!」とか、「学会で発表するんだけど、緊張する〜」とか。

「学会」なんていう言葉、聞いたこともない!という人も、今あげた例を読んでみるとなんとなくどんなものか想像できるのではないでしょうか。

Wikipediaには、「学会」について以下のように書かれています。

 

学会(がっかい)とは、学問や研究の従事者らが、自己の研究成果を公開発表し、その科学的妥当性をオープンな場で検討論議する場である。また同時に、査読、研究発表会、講演会、学会誌、学術論文誌などの研究成果の発表の場を提供する業務や、研究者同士の交流などの役目も果たす機関でもある。

 

ちなみに、査読というのは研究者仲間や同じ分野の専門家による評価や検証のことで、論文を学術雑誌に投稿した際、掲載前にこの査読が行われます。

学会がどういうものであるか、なんとなく分かりましたでしょうか?

簡単に言ってしまえば、「学会」には二つの意味があって、一つは発表の場のこと、もう一つは機関そのもののこと、ということです。

今回取り上げるのは、発表の場としての「学会」です!

9月3日から9月6日の間に石川県にある金沢工業大学で行われた、2019年度日本建築学会大会[北陸]に行ってきたので、実際の学会はどんな雰囲気だったのかについてや学会中の楽しみについてお話ししたいと思います!

 

なんとびっくり! 参加者1万人超!?

日本建築学会というのはその名の通り、日本の建築に関する学会(この「学会」は機関そのものの意味)のことで、驚くべきことに現在の会員は3万5千人余りだそうです。

お茶大の1学年が500人くらいだったと思うので、だいたい70学年ですね!

東大だと1学年3000人くらいでしょうから、12学年弱

日本国内で最も伝統と権威がある学会の一つらしく、規模の大きさにびっくりしつつ記事を書いています……。

ちなみに、会場までの移動で利用したタクシーの運転手さんによると、「最低でも1万人集まってきてるみたいですね〜」。

私にとって、この学会が初めての学会だったのですが、参加者の多さに金沢にいる間中びっくりしていました……。

金沢は有名な建築がたくさんある街だということで、学会期間中に建築巡りもしていたのですが、やけに同年代くらいの人を見かけた……きっとみんな学会参加者だったんですね……!

 

事前調査は学会でも必要

さて、ではさっそく実際の学会について振り返っていきたいと思います!

先ほど参加者が1万人を超えていたとお話しした通り、とにかく人が多く発表も多いため、一つの教室やホールでは人は入りきらないし、期間中に全ての発表を終わらせるなんて不可能になってしまいます。

そのため、発表は研究分野ごとに教室が分かれていて、発表者は指定された時間に指定された教室で指定された時間の長さ(5分前後だったと思います)だけ発表をする、という風になっていました。

テーマが近いいくつかの発表は一つのセッションにまとめられて(例えば、”避難行動・避難安全”や”マンション(1)”のような感じ)いましたが、それでもかなりのセッション数があり、発表スケジュールが書かれた冊子を学会当日に見ても、どこで何をやっているかが把握しきれず興味のあるテーマの発表を聞き逃してしまうという結果になってしまったかもしれません……。

そう、(学会の規模にもよると思いますが、)学会の発表スケジュールのような資料を事前に入手し、聞きたい発表を探し出し、その発表時間と場所を確認・メモすることは非常に重要なのです!

そのおかげで興味のあるテーマの発表をたくさん聞くことができました! 万歳!

 

みんなが気になっているかもしれない学会の雰囲気は?

これから初めて学会に参加するという人のためにも、もう少し学会の雰囲気についてお話ししておきたいと思います。

まずは、気になりだしたら止まらない、服装の話から!

学会に限らず、初めて行く場所ってどういう服装でいけばいいのか悩みますよね……私は金沢に着いてから『しまった! スーツ持ってこなくちゃいけなかったかも!?』とめちゃくちゃ焦りました。

結論から言うと、発表するならスーツが無難それ以外はどちらでもOKという感じでした。

ただし、学会によると思うので、先生や先輩に確認しましょう!

発表する人もしない人も全員スーツ!と決めている大学もあったようですが、派手すぎない私服で参加している人もかなりいました。

個人的に、スーツを持ち運ぶのはしわなどが気になってしまうので、私服でも大丈夫だったのはうれしかったです。

そしてこれも発表する人には気になるであろう、質疑応答の時間

教室によって、つまり分野によって質問の量はかなり違うみたいですが、私がいた教室では、どの発表にもいろいろな質問がされていました。

発表をするならその研究内容についてちゃんと理解しておく必要があるのは当たり前といえば当たり前ですが、その分野が専門の先生から質問されるということを考えると、本当に気合を入れて理解しておかなければならないんだな……と感じました……。

全然参考にならなさそうな話になってしまいましたが、自分が発表することになった際には、気合を入れて頑張りたいと思います。

 

発表者以外は参加自由とされている場合、学会にわざわざ足を運んでたくさんの発表を聞くのは面倒くさい……と思う人もいるかもしれません。

私も実はちょっとだけ(ちょっとだけですよ!)面倒くさそうだなあと思っていました。

しかし、実際学会に行って、興味のあるテーマの研究の発表を聞いてみると、とても面白い!

かなり長い時間でしたが、苦に感じることなくずっと発表を聞くことができました。

自分がどういう研究をしたいかと考えるきっかけにもなりますし、やりたいこととは違う研究でも自分の研究にも使えそうな研究手法を探すことができて、とても面白かったです!

 

今回は、「学会」そのものに焦点を当てて記事を書いてみました。

ちょっと堅い内容になってしまいましたが、いつか参考になる日が来ればいいなと思います。

みんな、気になる発表の時間と教室は事前に調べておこう!

長くなってしまったので、次回、学会期間中の楽しみついてお話ししたいと思います。

お楽しみに!