化学系、バイオ系、医薬・医療系の学部を卒業した方々に、サイエンスに興味を持つことになったなつかしいエピソードを聞いてみました。長引く雨で気分が落ち込みがちなこの季節、初心を思い出してまた頑張れますように!

 

どんなに高いモチベーションを持った人でも、実験や研究がうまく進まない日もある。
研究室にこもってばかりの日々に、時には「なにが楽しくてこんなに大変なことをやっているのだろうか?」と自問自答してしまう──。そんな経験は、きっと誰にでもありますよね。

だけど、そんなみなさんにも今の道を歩むことになったきっかけがあるはず。幼いころのできごとや学校の授業など、「不思議!」「面白い!」と感じた経験、すなわち「原体験」があるでしょう。

あの頃のわくわくを思い出せば、また前向きな気持ちで頑張れるかも!

 

原体験エピソードあれこれ

やはり『空想科学読本』は偉大

「漫画のSF設定などを科学的に検証する『空想科学読本』という本を友人に勧められて読んだことで、科学の面白さを知った。なかでも興味を持てたのが化学の分野だった」(24歳/学生・化学系)

 

「『pHによって指示薬の色が変わる』ということを習ったとき、それに関連する問題を解くのが推理ゲームのようで楽しかった」(24歳/学生・化学系)

 

 

「出身が滋賀県で、社会の授業で琵琶湖の汚染について学び、環境保護や新エネルギーの開発に興味関心を持った」(30歳/会社員・化学系)

 

「学研の『科学』を毎月読んでいた」(24歳/学生・化学系)

 

「白衣を来た研究員」へのあこがれ

「技術職の父の影響。会社の資料を覗いたときに見えた難しそうな図やグラフ、製図用の文房具、作業着、白衣などがなんとなくかっこよく感じた。そこからずっと白衣を着て研究することに憧れがあったので農学部に進み、遺伝子系の研究をした」(24歳/会社員・バイオ系)

 

「幼稚園から小学校にかけて、父親と釣りに出かけたり、動物図鑑を眺めたりするのが好きで、生物に興味を持つように。また、キャンプで星を見たり、宇宙論の本を見たりしているうちに、物理学や数学にも興味が広がっていった」(30歳/大学教員・バイオ系)

 

 

「母や、歳の離れた兄弟との会話を通して興味を持った。もともとはロボットに興味があったが、模す対象となる人間や生き物について知りたいと思うようになり、最終的にバイオ系も勉強できる学部に進んだ」(30歳/会社員・バイオ系)

 

「地元の天文台の開放日に遊びにいって、宇宙の写真や大きな望遠鏡を見たことで理科に興味がわいた」(24歳/会社員・バイオ系)

 

「治してあげたい!」その気持ちが原体験

「学校での顕微鏡の実験がすごく楽しかった。ホコリや髪の毛などに、肉眼では見えない模様があるのが面白いと思った」(31歳/会社員・医薬医療系)

 

「高校の職業体験で実際に医薬・医療業界で働く人の姿を見て」(30歳/会社員・医薬医療系)

 

 

「山で虫取りをして遊びまわっていたことがきっかけで自然科学に興味を持つようになった」(25歳/学生・医薬医療系)

 

「ちいさなころから犬を飼っていたので、獣医になりたいと思っていた。犬の具合が悪くなったら動物病院にもよく行っていたし、私がいろんな犬を治してあげたいと考えるように。その後、人間の看護にも徐々に興味が出てきて、最終的に看護学科へ進学。誰かを治したいという気持ちは共通しているので、幼いころの体験が影響していると感じる」(31歳/会社員・医薬医療系)

 


あなたがサイエンスに興味を持つようになった原体験はなんですか?
きっかけやその後の道のりは人それぞれでも、自然科学に純粋な興味を抱いた経験がみなさんの原点になっているはず。

あの頃のような「知りたい!」という気持ちを思い出せれば、目の前の悩みや課題もまた違った角度から見ることができるかもしれません。


(本記事は「リケラボ」掲載分を編集し転載したものです。オリジナル記事はこちら

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