沖電気工業は銀行のATMや交通機関のチケット発券システムなど、社会のネットワークの要となるさまざまなシステムを提供しています。もともと飛行機が好きだったこともあり、弊社が手がける空港のチェックインシステムに魅力を感じ入社しました。

現在は、オープン出納機という製品をお客様に提案しています。この機械は金融機関で銀行員さんなどが使うもので、現金を出し入れしたり、サーバーで現金の動きを管理したり、硬貨や紙幣を数えて棒状や束にすることもできます。銀行の窓口を利用するお客様の目に触れる機会は少ないですが、バックヤードなどにあります。

すでにオープン出納機を使っているお客様には使用状況をうかがいます。これから実現したいことを、どうしたらこの機械でかなえられるかを考え、技術部門の担当者に伝えて次の開発につなげていきます。オープン出納機を使っていないお客様には運用イメージや効果をアピールし、導入をうながします。お客様の前で機械のデモンストレーションを行うこともあります。機械の技術的な面とお客様の運用の両方を理解していないとできない仕事です。

大学選びはキャンパスライフ優先でした(笑)

学生時代は先生がよかったこともあり、数学が好きでした。高校は教科ごとに成績別でクラスが分かれていましたが、数学は常に最上位のクラスをキープできました。それはよかったのですが、共学にもかかわらず数学のクラスは男子ばかり。さすがに大学でもこんな生活が続くのはイヤだと思い、ひとつのキャンパスに理系と文系の学科がまとまっている総合大学を選びました。

理系に進んで男子に囲まれても、華やかな文系の学生たちとはサークルで一緒に活動できると思ったからです。多少、キャンパスライフ優先で選んだところはありました(笑)。今でも、当時のストリートダンスサークルの仲間と交流があるので、大学選びは正解だったなと思っています。情報工学科ではプログラミングや認知工学について学びました。例えば、コンビニのATMの画面について。「取り消し」や「中止」ボタンの色は赤です。これは、信号の「止まれ」と同じ色を使うことで、直感的な操作ができるように工夫しているためです。

当時の勉強は今の仕事にも生かされていると感じます。これまでのオープン出納機は紙幣が出てくる場所がわかりにくかったので、ランプをつけて気づきやすくするという改良が採用されました。今後もオープン出納機をATMと同じくらい誰でも使いやすくなるように改良していきたいです。

【リケジョブ・オフショット】

ベリーダンスのスクールに通っています。周りは年上の自立している女性が多く、職業もバラバラで世界が広がります。会社は男性が多いので、女子との接点がある場所です。美容情報の交換や恋愛相談など交流の場にもなっています。

(『Rikejo』2016年9月号より。情報は取材時のものです)