Oさんによる講義
Oさんによる講義

2/26に講談社にて、理系女子カフェが開催されました。
 
今回は、「グローバル化」をテーマにした勉強会です。
長年メーカーで、海外の支社とのソフトウエアの開発をマネジメントされてきたOさんと、スウェーデンで糖尿病の研究をされていた山下さんをお招きし、グローバルに活躍するとはどういうことかについて考えました。
 
「講義」「ゲストスピーチ」「グローバル化をテーマのワールドカフェ」「コミュニケーションの練習のためのディベート」といった盛りだくさんのプログラムでしたが、みなさん本当に熱心にご参加いただきました。
 
講義では、0さんに、グローバル化の定義について正確に考えることを教えていただいたり、確実にグローバル化が我が国の産業にも、アカデミックの世界にも訪れていることをデータを使ってご紹介いただきました。

Oさんのプレゼンテーション

Oさんのプレゼンテーション

次に、ゲストお二人からのスピーチです。
 
 
Oさんからは、海外の人と共同で仕事をするというのはどういうことかまた、日本人との違い、また、これらの経験から学ばれたことなどについてお話いただきました。
何国にもまたぐプロジェクトを統括するという気の遠くなるようなお仕事をされていたお話は驚くばかりでしたし、本当にすごいと改めて、尊敬です! それぞれの国のやり方や技術者をリスペクトしつつ、最終的に全部をとりまとめる。それは、それはすごく大変なことだと思いますが、粘り強い交渉や割り切りとリーダーシップそのようなことが大事なんだなと感じることができました。
 
Oさんは、そのようなお仕事をされて、自分がすごく成長できたと前向きに捉えられています。まさに、これがOさんがみなさんにおっしゃりたかったことなんだなと。
また、日本と海外との違いは「スピード」という話もでてましたが、このあたり日本の産業が衰退していっている要因もあるのでしょうか。
 

山下さんのプレゼンテーション

山下さんのプレゼンテーション

山下さんからは、スウェーデンでの研究生活と、日本との違いについてお話いただきました。
 
さすがIKEAの国というか、街並みやラボの中までとっても素敵なんです。こういう中で、研究生活を送れるのっていいですよね。
 
実は北欧には糖尿病患者が多く、それについての研究をしている人が多く、山下さんのご専門の最先端であるということより、スウェーデンを選ばれたそうです。
また、スウェーデンではポストドクの身分で行かれたそうですが、お給料もでるという待遇だったそうです。スウェーデンでは、ドクターコースに進む人が少ないこともあり、アカデミックポストについては、日本よりもチャンスが多いそうです。また、女性の研究員も多く、研究をしたいリケジョにとってはとてもいい環境のようです。
山下さん自身、海外に行く?行かない?の決断は、即決だったそうです。特に海外では、チャンスがあれば躊躇せずにその場でYES と決断することが必要で、「え~どうしよう??」と言っている間に、チャンスが別の人のところに行ってしまうそうです。またもや、すばやい決断力の話がでてきました。この辺、思いっきりと腹をくくるということが大事だなと感じました。
 
英語については、ちなみにOさんは、入社時はTOEICで400点くらいだったそうなのですが、その後、会社のグローバル化の流れをみて勉強しなくてはとコツコツ勉強を始められ、業務で使ううちに、いまでは、なんと900点なのだそうです。語学は関係ないってみなさん言われますけど、、やっぱり、努力されているんですね。
山下さんも、スウェーデンでスウェーデン語も勉強されたそうなのですが、スウェーデン語を勉強して初めて、なぜ英語が世界の共通言語になっているのか、それは「簡単だから!」と納得されたそうです。(え~、その英語すら困っているのに)。だから英語については、「勉強すればいいことだけです」とのことです(はい、その通りですね)。
 

ディスカッション成果です!

ディスカッション成果です!

スピーチを受けて、次は、以下の3つのテーマについてワールドカフェ形式で話し合いました。
 
・「グローバルな舞台」とは、私たちリケジョにとって、どのようにチャンスが広がるだろうか。
・世界に通じる日本の強味や美点、日本人の美徳は何か。
・外国人などの多様な人材と一緒に仕事をするために大切なことは何か。
 
みなさん、お二人の話に刺激を受けたようで、チャンスをつかむため自分から積極的に行動を起こすことが大事とか、海外に行くことになってもなんとかやっていけるといったような頼もしい意見がたくさんでました。
 
そして、最後にディスカッションをまとめて、プレゼンテーションしていただいたのですが、実に、どのグループもうまい! これって、やっぱりリケジョだからじゃないでしょうか(これは、どのワークショップをやっていても、いつも思うことです)。
 

熱心に議論します

熱心に議論します

最後は、コミュニケーション力アップのためのワークです。ゲーム的に、ディベートをやってみました。
3人でグループになって、2人がディベートをして、ひとりが「納得できる理論的なポイントがある」ということで、是か非を判定をするというものです。
ディベートのテーマは以下のものが選ばれました(以下のテーマの是か非の立場に分かれて、議論するというものです)。
・理系女子は損だ。
・「技術立国日本」と言う言葉はいまだ健在だ。
・小学生の英語教育必修化は無意味だ。
・動物実験
 
ディベートが初という方もいらっしゃいましたが、議論は白熱していました。「理系にいるとなかなかこうしたチャンスがなかったのでよかった」「同じテーマでもディベートのする人が変わると違った方向へ議論が進むのがおもしろい」といった感想を頂きました。
 
 
グローバル化というのは、理系文系関係ないといえば関係ないですが、技術や研究自体は昔からグローバルじゃなければ話にならないということもあり、ある意味避けて通れないところもあるように思いますし、リケジョにとって意外と身近なものです。
しかし、これはネガティブなことではなくて、チャンスだと、今回の勉強会を通じて少しでもお感じになっていただければと思います。
また、何よりもグローバル化のために、語学とかよりも、何よりもまずは自分がどう思うかということ、どう動くかということが大事といったことが気づいたという方が多かったように思います。
 
大変好評なプログラムでしたので、継続していければと思っています。
後日、ご案内します。どうぞ、第二弾もお楽しみに!
 
ご参加いただいた皆様、ゲストの皆様ありがとうございました。