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*重質油をより利用価値のあるものに!

私が勤務する中央研究所では、石油精製用の触媒の改善や新エネルギーの開発など、さまざまな研究・開発を行っています。
私が担当しているのは新たな分野の研究。石油を精製するとガソリンや灯油をつくり出すことができますが、その中に重質油やコークス(炭素の塊)と呼ばれる、どうしても用途が限られる副生成物が出てきてしまいます。それらをもっと価値あるものに変えることはできないかと考えています
とはいえ、まだまだ未知の領域の研究です。今はさまざまな実験を行いながら、大学の教授にお話をうかがったり、学会に出向いて情報収集をしたりしています。
また、より付加価値の高い軽質油へ分解する方法や機能性材料として活用できないかなど、いろんな方面での利用価値を模索しています。

*もっと直接社会に貢献できることがしたい

10代のころから理科の実験が大好きで、中学卒業後は化学を勉強するために高専に進学しました。
その後も研究職に興味を持ち、大学に編入。そこでは超分子化学の研究をしていました。
ただ、就職するにあたって、学術的な研究よりももっと直接社会に貢献できることがしたいと思い、今の会社を選びました。

*理想の仕事に就けていると実感!

石油は生活に欠かせない資源ですが、無限ではありません。そのため、いかに有効的に使うかが、今とても注目を集めています。
その意味では、まさに理想の仕事に就けているなと実感しています
特に用途の限られる重質油やコークスを価値あるものに変えていくことができれば、より大きな社会貢献ができるはず。そのためにも、一日でも早く成果を出していきたいと思っています。
(文=倉田モトキ 写真=神谷美寛)