リケジョからの質問
理学部か教育学部か

やっくる
質問日:
2011.08.12
こんにちは。私は仙台で浪人中の19歳です。
現役の時から第一志望にしていた大学で、来年度から学芸員の資格がとれなくなります。それに伴って志望校をもう一度考え直してみました。
私が大学で学びたいと思っているのは、天文学です。狭き門と承知の上で、将来的には学芸員として働きたいと考えています。
高校では化学と生物を履修したので、素直に物理学科へ、というわけにはいかない現実があります。なので、物化生地すべてが学ぶことができ学芸員の資格が取れるということで教育学部を志望していました。
ですが、志望校で資格が取れないとなった今、志望校は変えず教育学部に進み他大学の院に進み、より専門的に学ぶか、化生で試験が受けられる理学部に進むか悩んでいます。
もし、アドバイスなどありましたら、お願いいたします。
現役の時から第一志望にしていた大学で、来年度から学芸員の資格がとれなくなります。それに伴って志望校をもう一度考え直してみました。
私が大学で学びたいと思っているのは、天文学です。狭き門と承知の上で、将来的には学芸員として働きたいと考えています。
高校では化学と生物を履修したので、素直に物理学科へ、というわけにはいかない現実があります。なので、物化生地すべてが学ぶことができ学芸員の資格が取れるということで教育学部を志望していました。
ですが、志望校で資格が取れないとなった今、志望校は変えず教育学部に進み他大学の院に進み、より専門的に学ぶか、化生で試験が受けられる理学部に進むか悩んでいます。
もし、アドバイスなどありましたら、お願いいたします。
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先輩リケジョからの回答1 回答
クック(東北大学大学院農学研究科応用生命科学専攻修士課程 修了)
回答日:
2011.08.17
やっくるさんこんにちは。お返事遅くなりましてごめんなさい。
私は昨年度まで、地方の自然史博物館の学芸員を勤めておりまして、今年度は地元科学館にてサイエンスコミュニケーターをしております。クックと申します。
お返事遅くなりまして申し訳ございません。
即物的とも言える表現でやっくるさんの選択肢の幅を狭めるようなことは避けたいのですが、参考までにお話させてください。
まず、(もうすでにご存じでしたら申し訳ありません)学芸員制度は2012年度を目処に最低修得単位数が増えることが予定されております。(現行の8科目12単位以上から9科目19単位以上になるようです)
このこともあって、やっくるさんがもともと志望されていた学校でとれなくなってしまったのかもしれません。
やっくるさんの目標を「博物館(科学館)の学芸員」として考えた場合、確かにやっくるさんのおっしゃる通り、大学の学部生時代に資格を取った方がいいと思います。
大学院生、社会人になってからも学芸員資格は取れますが、研究、修士論文を書きながら、そして仕事をしながらの両立はやはりちょっと大変だからです。
ですが、一般的な博物館が学芸員を採用する際に、判断基準の一つとするのは『修士以上の専門性』です。
修了していない人は、ただでさえ狭き門の学芸員は、書類段階で落とされる可能性が高いです。
もちろん正規採用の場合は学芸員の資格は必須になります(応募資格に入っているのが普通です)。ですが、非常勤採用の場合、自身の修士以上の専門が、求められている学芸員の専門性と大枠一致すれば、資格は必ずしも必要ないのです。私自身もそうでした。(ちなみに、学芸員の非常勤雇用は非常に多いです)
学芸員は、博物館活動の3つの柱である『調査・研究』『収集・保存』『展示・教育』をバランスよくこなせる能力が必要です。その学芸員個人の核となる専門性は必須なんです。
私は大学卒業後、他大学の大学院に進み、修士を卒業しました。
博士にも進みましたが、諸事情によりD1で中退し、その直後、地方の自然史博物館の動物研究室学芸員になりました。
その時私は学芸員の資格を持っておりませんでしたが、修士を修了した専門性と、大学院生時代、博物館活動やサイエンスコミュニケーション活動に参加していた経験を(おそらく)買われ、非常勤ではございますが、採用していただけました。
私の場合、大学の通信教育学部に編入学して、今現在進行形で学芸員の資格取得勉強をしています。あとほんのちょっとで資格が取れる予定です。2012年度までには取りたいです(汗)。
社会人として勤めながらのレポート作成とテスト勉強はキツい面もあります。が、実際の仕事に生かせる勉強内容なので、楽しいです。どんな資格にも言えることですが、資格は取ることが重要なのではなく取ったあとにそれをどう生かすかが重要なので、その点でも、勤めながら「今」勉強することができて本当によかったと思っています。(あくまで私の場合ではございますが)
長々と話をしながら曖昧な回答をして恐縮なのですが、「資格取得の有無」よりも、自分が勉強したい分野、興味のある分野のことをぜひ大事にしてください。
学芸員の資格はとろうと思えばいつでも取れます。ただ、本当に学芸員になるには、それに加え専門性も身につける必要があります。
>志望校は変えず教育学部に進み他大学の院に進み、より専門的に学ぶか、化生で試験が受けられる理学部に進むか悩んでいます。
大学についてはどちらの分野でも大丈夫。というのが私の感覚です。
ただ、進まれる大学院がもし教育系だと、理系の『調査・研究』ができるような専門性を身につけるのが若干難しくなるのかもしれません。(いずれにせよ修士以上の専門性はあった方がいいですが)
大学入学前の段階でしっかりとした目標を持ち、様々な方法を模索されているやっくるさんですから、どのような学部に入学しても、得られるものは大きいと思います。
大学に入って勉強していく過程で、自身の興味の幅が変化する可能性もあります。
ただ、『学芸員として科学館や博物館に勤める』のと『ただ科学館や博物館に勤める』のとでは大分意味合いが変わってきます。それに、『博物館』に勤めたいのか『科学館』に勤めたいのかによっても変わってきます。
やっくるさんが「将来やりたいこと」について、もう一度振り返って考えてみるのもいいかもしれません。
アドバイスになっているか分かりませんが、ご参考までに。
たまに息抜きをしながら、勉強頑張ってくださいね。
私は昨年度まで、地方の自然史博物館の学芸員を勤めておりまして、今年度は地元科学館にてサイエンスコミュニケーターをしております。クックと申します。
お返事遅くなりまして申し訳ございません。
即物的とも言える表現でやっくるさんの選択肢の幅を狭めるようなことは避けたいのですが、参考までにお話させてください。
まず、(もうすでにご存じでしたら申し訳ありません)学芸員制度は2012年度を目処に最低修得単位数が増えることが予定されております。(現行の8科目12単位以上から9科目19単位以上になるようです)
このこともあって、やっくるさんがもともと志望されていた学校でとれなくなってしまったのかもしれません。
やっくるさんの目標を「博物館(科学館)の学芸員」として考えた場合、確かにやっくるさんのおっしゃる通り、大学の学部生時代に資格を取った方がいいと思います。
大学院生、社会人になってからも学芸員資格は取れますが、研究、修士論文を書きながら、そして仕事をしながらの両立はやはりちょっと大変だからです。
ですが、一般的な博物館が学芸員を採用する際に、判断基準の一つとするのは『修士以上の専門性』です。
修了していない人は、ただでさえ狭き門の学芸員は、書類段階で落とされる可能性が高いです。
もちろん正規採用の場合は学芸員の資格は必須になります(応募資格に入っているのが普通です)。ですが、非常勤採用の場合、自身の修士以上の専門が、求められている学芸員の専門性と大枠一致すれば、資格は必ずしも必要ないのです。私自身もそうでした。(ちなみに、学芸員の非常勤雇用は非常に多いです)
学芸員は、博物館活動の3つの柱である『調査・研究』『収集・保存』『展示・教育』をバランスよくこなせる能力が必要です。その学芸員個人の核となる専門性は必須なんです。
私は大学卒業後、他大学の大学院に進み、修士を卒業しました。
博士にも進みましたが、諸事情によりD1で中退し、その直後、地方の自然史博物館の動物研究室学芸員になりました。
その時私は学芸員の資格を持っておりませんでしたが、修士を修了した専門性と、大学院生時代、博物館活動やサイエンスコミュニケーション活動に参加していた経験を(おそらく)買われ、非常勤ではございますが、採用していただけました。
私の場合、大学の通信教育学部に編入学して、今現在進行形で学芸員の資格取得勉強をしています。あとほんのちょっとで資格が取れる予定です。2012年度までには取りたいです(汗)。
社会人として勤めながらのレポート作成とテスト勉強はキツい面もあります。が、実際の仕事に生かせる勉強内容なので、楽しいです。どんな資格にも言えることですが、資格は取ることが重要なのではなく取ったあとにそれをどう生かすかが重要なので、その点でも、勤めながら「今」勉強することができて本当によかったと思っています。(あくまで私の場合ではございますが)
長々と話をしながら曖昧な回答をして恐縮なのですが、「資格取得の有無」よりも、自分が勉強したい分野、興味のある分野のことをぜひ大事にしてください。
学芸員の資格はとろうと思えばいつでも取れます。ただ、本当に学芸員になるには、それに加え専門性も身につける必要があります。
>志望校は変えず教育学部に進み他大学の院に進み、より専門的に学ぶか、化生で試験が受けられる理学部に進むか悩んでいます。
大学についてはどちらの分野でも大丈夫。というのが私の感覚です。
ただ、進まれる大学院がもし教育系だと、理系の『調査・研究』ができるような専門性を身につけるのが若干難しくなるのかもしれません。(いずれにせよ修士以上の専門性はあった方がいいですが)
大学入学前の段階でしっかりとした目標を持ち、様々な方法を模索されているやっくるさんですから、どのような学部に入学しても、得られるものは大きいと思います。
大学に入って勉強していく過程で、自身の興味の幅が変化する可能性もあります。
ただ、『学芸員として科学館や博物館に勤める』のと『ただ科学館や博物館に勤める』のとでは大分意味合いが変わってきます。それに、『博物館』に勤めたいのか『科学館』に勤めたいのかによっても変わってきます。
やっくるさんが「将来やりたいこと」について、もう一度振り返って考えてみるのもいいかもしれません。
アドバイスになっているか分かりませんが、ご参考までに。
たまに息抜きをしながら、勉強頑張ってくださいね。
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