福島県出身、筑波大学生物学類の四年生です。
石川県のお話は出来ないのですが、茨城県南地域に関してお答えします。

今回の未曾有の災害で、ご両親が子供を危ない地域に一人で出すのを心良く思っていないというお話ですね。
ご両親のおっしゃることもよくわかります。
さまざまなメディアからの情報だけでは不安に思われて当然のような気もします。

現在の茨城県つくば市のお話を簡単にしますと、研究学園都市というだけあり、多くの研究所が放射線を計測しデータを毎日更新しています。データを見る限り、パニックになる必要はまったくありませんし、大学四年間をつくば市で過ごしても人体に影響のでる値ではないことは、科学的根拠を示してお答えできます。

ご両親が心配なさっているのは、万が一あなたが遠くの大学に進学中に大きな震災があって離ればなれになることですか？
それとも被爆することが心配なんでしょうか。
後者であれば、日本全国どこにだって原発はありますし、今回メルトダウンを起こした福島原発が次の爆発を起こす可能性は低いですから、福島原発の危険性は理由にならないですね。放射線の数値に関しても心配するべき値ではないことを保証します。

ご両親を説得するというのは、ものすごく大変だと思います。
かわいい我が子を遠くには出したくない気持ちもなんとなくわかります。
あなたが、茨城や石川の大学に進みたい理由は何でしょうか。
その大学でしか学べない学問があるなら、どんな理由をその後にこじつけてもかまわないでしょう。

その場合、後期試験では親の進める大学に出願するからという「条件」をつけると両親も納得してくれるのではないでしょうか？

私も現役では後期試験で周りの進める大学を出願し合格しましたが、勝手に辞退して勝手に浪人しました。(この方法を推奨しているわけではないですが。)

障害があった方が勉強は燃えるのではないでしょうか。
説得しなければならない方がいることは、逆に自身でも本当に行きたい大学なのかを見定めるための客観性を与えられることだと思います。
熱意を持って説得頑張ってくださいね。

もやしさん

事務局です。
筑波で働いてらっしゃる先輩リケジョの「おと」さんからも、ご回答をいただいています。
参考にしてくださいね。

「茨城県つくば市の大学に勤務しています。年長の娘と小１の息子の二児の母です。３月の爆発直後には、私の周りでも関西方面に避難した方や、母国に帰国した留学生が何人かいました。しかし、現在は皆さん戻ってきています。私自身は様々な専門家に話を聞き、放射線について自分なりに勉強した上で「大丈夫」だと判断したので、以前と変わらない生活を送っています。子どもたちにも特に何かを注意しているということはありません。ただ、小学校のプール学習の参加者が例年より３割も減っている、保育園の中には防塵マスクをしている子もいるといったように、放射線を気にしている方がいるのも事実です。

今の放射線量がどれだけ危険かというのは、専門家によっても意見が違いますし、特に女の子ということでご両親が放射線被害を気にするのはよくわかります。「たとえ小さな危険だとしても、我が子を危険にさらしたくない」というのが親心ですから。

夏休みには多くの大学でオープンキャンパスがありますね。筑波大学でも金沢大学でもあるようです。下見も兼ねてご両親と一緒に行かれて、実際にその大学に通っている女子学生や大学教員と話してみてはいかがでしょうか？自分の行きたい大学に実際に行って、在校生に話を聞くことでモチベーションも高まるでしょうし、ご自分の進路が明確になるはずです。是非、検討してみてください。」