こんにちは！
東京の私立大学の理学部で生物を選考し、現在は医学部の大学院博士課程にいるものです。ご質問の一部になりますが、コメントさせて頂きます。

【昔から理科が好きで化学と生物をどっちも詳しく学べると思い薬学部を志望しています。】
→理学部なら、化学も生物も勉強することができます。私は「理学部生物学科」を卒業しましたが、数学、情報、物理、化学、生物全ての基礎コースを履修する必要がありました。私は生物以外は嫌いだったので（苦笑）、嫌いな科目の履修は必要最低限だけにし、好きな生物の授業をたくさんとりました。

【薬学部は将来が比較的予想しやすい学部】
→薬剤師という資格をとるので、理学部に比べると進路は予想しやすいと思います。ただ、「薬剤師　就職率」などのキーワードで検索して頂けると分かると思いますが、薬剤師の飽和も問題となってきているようなので、資格を持っていれば希望するところで必ず働くことができるという保証はありません。

【薬学部に進学したことを後悔したくないです。 生物学部は将来の幅がかなり広いですがその代わり将来が見えず不安です。 せっかく4年か6年学ぶのだから学んだことをいかせる職業に就きたい。 】
→そうですよね。せっかく数年間かけて、親にたくさん支援してもらって勉強するのですから、学んだことを活かしたいですよね。
入学する前に、得ることの出来る情報は限られています。しっかりリサーチして入学しても、予想と違った！なんてことはあって当たり前です。私が大事だと思っていることは、どのような道に進んでも「後悔しない未来にするために今できることを精一杯する」ことだと思っています。
私は高校の時、神経生物に興味がありましたが、進学したのは様々な分野の勉強をする教養学部の中の理学部です。当然、神経生物学分野に進学した他大の友達より、１、２年の時に学ぶ知識は「広く浅い」もので、焦る気持ちもありました。しかし、置かれた状況で一生懸命に勉強することで、結果的には幅広い知識を身につけることができ、それにより考える力も獲得できたと思います。今は、大学院で、ずっと好きだった神経生物学の研究をしています。
人生、思い通りにはいかないもので、後悔するのは簡単ですが、後悔しても戻れないので、自分の選んだ道で、何事にも真剣に取り組み、努力して、後悔しない未来を自分でつくっていくことが大事なんじゃないかなと、私は思います。

あと、大学では、授業でやることだけが勉強ではないと私は思っています。教授、先生方、友達、サークルのOBOGなど、高校生の時からは想像のできない、幅広い人間関係を築くことができる場でもあります。人と人とのつながりから学べることもたくさんあります。もちろん勉強が１番大事ですが、勉強以外でも色んなことを吸収する気でいたら、4〜6年間の経験が無駄だったなんて思うことはきっとないと思うし、必ず働きだしてから役に立ってきますよ♪
生物に進んだら、どんな職業に就けるのか薬学部ほど明確ではないので不安ですよね。大学にいる間に、教授や進路相談室に卒業生の進路を聞いてみたり、リサーチすることは出来ると思います。それによって、学部で勉強したいことや興味も変わるかもしれません。

【植物より動物について学びたく、コンラートローレンツ先生の動物行動学もしくは動物の体のひとつひとつ小さな器官の働きについて学べるのはどのような生物学部でしょうか？】
→ この分野について詳しくないのですが、行動学などをしっかり勉強したいのであれば、学部より大学院になると思います。学部ではやはり入門的なことの勉強になるので。「動物行動学　大学」とか、「動物行動学　研究室」で検索してみると、色々情報が得られると思います。体の器官の働きでしたら、獣医学や医学分野になってくるかと思います。