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リケジョからの質問

中性子放出について

そりまち
質問日:

2012.10.01

こんにちは。私立の中学に通う3年生です。

113番目の元素について調べていたのですが、よくわからないことがあったので質問させていただきます。

この元素を作り出す過程として、亜鉛とビスマスを加速器によって衝突させ、このとき亜鉛とビスマスは核融合反応を起こしますよね。

そのあと、合成された瞬間は不安定な113番元素ですが、中性子を放出して質量数が減り、安定した113番元素ができるんですよね。

質問なんですが、ここで中性子が1つだけ放出されるのはなぜでしょうか?
これは放射性崩壊が行われているのでしょうか?だとしたら、種類は何崩壊なんでしょうか。詳しく知りたいです。

いろいろ独学で調べていたので、知識も浅いですし、認識が間違っていたらすみません。
ご回答よろしくお願いします。

先輩リケジョからの回答1 回答

MmM
回答日:

2012.10.06

こんにちは!
中学生でここまで調べるなんて、すごいです

興味を持つ、その気持ちが地球を救う!(かもしれない。)

ご質問の内容、むかーし放射化学で習った知識をたどっても思い出せず
ちょっと興味を持ったので調べてみました。ウンウントリウム君に名前がつきそう、っていう、ホットな話題ですよね!

中性子放出という種類の放射性崩壊らしいです(そのまんまですね-。中性子が「放射」され、原子核が崩壊するからるから放射性崩壊。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%80%A7%E5%AD%90%E6%94%BE%E5%87%BA
中性子がひとつだけ放出される理由は、おそらく、その方が安定な状態となるということでしょう。崩壊に限らず、化学反応一般でも山あり谷ありのエネルギー状態を、より低いところへ向かって変化していくわけで、この場合は中性子放出したところに安定な状態の谷底がひとつあるからでしょう。しかし、この場合は谷底というより、でっぱった小石の陰くらいの安定度合いのようです。つまり、これだけ大きい元素ともなるとまだ不安定で、あっという間にα崩壊を起こし、もっと安定な状態~より深い谷底~に移動する、ということです。α崩壊だと陽子も二つ放出され、元素として変わってしまうので、もう113ではなくなるのですよね。
というわけで、この113番目の元素は、2ミリ秒(2秒の千分の一)というほんのわずかな時間しか地上に存在しない、はかない存在なのです。

そんなものでも、いや、そんなんだからこそ、作るのに、ものすごい工夫があったことを知って、鳥肌が立つように感じました。
http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2012/120927/detail.html

はやぶさ君もそうだけど、科学や技術は知恵比べという側面もあります。もちろん、個人や国家の単位で、の知恵比べにもなるのですが、さらに、人類の知恵がどこまで到達できるかという、自然とか、神様のようなものとの知恵比べ、の側面もありますよね。

そりまちさんも、いつか、わくわくしながら、この知恵比べに参加する日が来るのかもしれませんね。

面白い質問、ありがとう!
お礼日時:

2012.10.08

丁寧なご回答ありがとうございます!
学校の先生にも質問したのですが、なかなか納得できる答えがなかったため、Rikejoで質問させていただきました。
この回答をいただいた今は、分からなかったことがすっきりしてとてもうれしいです!
ご回答ありがとうございました。

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