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リケジョからの質問

野生動物

こむぎ
質問日:

2012.03.11

初めまして。
私は山梨の私立中高一貫校に通っている中三です。

私は、小さい頃から動物が好きで、
将来は動物を救う仕事がしたいと思っていました。

どちらかというと、ペットとして飼われている動物より、
環境破壊などで苦しんでいる野生動物を助けたいと思うのですが。。

そういうお仕事をしている方はいらっしゃいますか?
どうやってそのお仕事に就いたのかなど お話を聞けたら幸いです。

先輩リケジョからの回答2 回答

こむぎさん,こんにちは.

野生動物を救うようなお仕事がしたいとのこと,とても素敵ですね.
私は,動物ではありませんが,環境の保全を考えるような研究をしているのでそういう仕事をしていらっしゃる方と出会う機会があります.

公務員,NPO,国連などなどいろんな職種があるとおもいます.
私が直接知っているのは,地元の博物館の研究員の方と,国立公園の自然保護官(レンジャー)の方です.

地元の博物館の方は,その地域の野生動物の生態について調べながら,周辺の環境についての知識(植物など他の生物のことや地質,歴史など)を広く持っており,地域の環境行政にも深く関わっておられます.
博物館の研究員になるには博士号を取得するのが一般的ですが,学部卒で学芸員として博物館の運営に携わることもできます.
博物館は少人数で運営しているところがほとんどなので,どのようなポジションであれ様々な方面から地域の自然と関わるお仕事ができると思います.

つぎにレンジャーの方ですが,こちらは環境省の国家公務員でI種とII種の両方からの採用があります.
レンジャーは,国立公園の管理(自然を壊さないように整備・管理・監督)をするのが主な業務です.有識者や地元の方と協力しながら,国立公園の自然を守る大切なお仕事です.
I種採用だと最初のうちは数年で赴任地を変わりながら自然保護官をし,経験を積んだ後は東京で環境政策に関わるお仕事をするのが一般的なようです.
レンジャーになるための公務員試験は農学系の科目での受験になるので,農学部や自然科学を勉強できる大学を出てからなる人が多いそうです.
学部卒でも受験できますが,大学院を卒業してから受験する人も少なくないようです.
公務員試験はある程度の年齢でも受験できるのです.
理系の国家公務員のなかではとても人気のある職種でとても倍率が高いとうかがいました.

どのみち,自然環境や野生動物に興味を持っているのであれば,その勉強を一生懸命がんばってみてください.
座学のみならず実際に自然のなかに出かけていって観察したり触れたりするのも大切な勉強だと思います.
本気で取り組んでいればかならず前に道はひらけてきますし,こむぎさんにそのようなお仕事をしてほしいと思ってもらえるようになると思います.
ほかにもいろいろな仕事について調べてみて,夢を描いてがんばってくださいね.
お礼日時:

2012.03.15

小波さん、ありがとうございました!m(_)m
どんなお仕事があるのかさえ見当がつかないような状況だったので・・
詳しく教えていただいてすごく助かりました!

高校で理数系のクラスに進めることになったので、
ここで教えていただいたことをもとにして色々と調べて
勉強も頑張りたいと思います。

また何かあったらよろしくお願いします!

こむぎさん、こんにちは。
環境破壊などで苦しんでいる野生動物を助けたいだなんて、とても素晴らしい考えですね!
私が在籍していた理学部生物学科の研究室にも、こむぎさんのような考えで進学してきた学生さんがたくさんいましたよ。

その研究室では、生態学、保全生態学という分野の研究をしていました。例えば、山を削って人の生活圏を作ってしまったので、環境が変わってしまったためにその山に住む動物(哺乳類や鳥など)がどれくらい減ったかを調べるために、ビデオカメラを仕掛けたり、糞を集めて食べ物を調べたり、動物の毛を拾って遺伝子を調べて、家族構成を調べたり、ということをしていました。

そんな研究をした彼女らの卒業後の就職は、
1) 環境コンサルタントという業種で、大きな開発を行うときに、どんな希少な生き物がいるか、そこを破壊した場合にどんな保護対策を取ればいいのかを事前に調べる仕事についたり…、
2) 各県にある環境対策の部署や研究所に技術職員として勤めて、動物の調査や、子供達に環境の大切さを伝える学習会をしたり…、
3) 環境省の公務員になって、野生動物を守る法例を作ったり…、
4)大学の研究員や先生になり、自分で問題を見つけて調査し、野生動物の危機を発表したり…、
…というようなものでした。

また、獣医学科でも、岐阜大の獣医学科など、野生動物を専門にした獣医学を学べるところもありますよ。

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