yakuzai
3/17 に開催された「学生向けセッション:薬剤師のキャリアデザイン@臨床腫瘍薬学研究会」に、薬学部に興味のあるRikejo4人と一緒に参加してきました。今回のセッション参加は、臨床腫瘍薬学研究会の事務局の特別のお計らいでご招待いただいたものです。
学会ということもあり、独特の雰囲気の中(若いRikejoの集団は、かなり目立っていたようです!)、参加した4名は一生懸命お話を聞いていました!
今回のセッションは、本来は薬学部の学生向けに、薬剤師の職業として様々な可能性があることを紹介するといった趣旨でした。講演されたのは、以下の4名の方です。


・「薬系大学・学部における基礎研究」
横須賀章人先生(東京薬科大学薬学部漢方資源応用教室)
・「私がMRになり、これからも続けたい理由」
小沼知洋さん(中外製薬東京第一支店オンコロジーユニット東京営業部)
・「薬剤師のキャリアデザイン~薬局薬剤師~」
岡由美子さん (メディカルファーマシィーミキ薬局)
・「がん患者、がん治療をサポートする!」
組橋由記さん (徳島赤十字病院薬剤部)
・「臨床薬学を学ぶための米国留学」
上塚朋子 さん (聖マリアンナ医科大学病院薬剤部)
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研究者の横須賀先生からは、植物からがん治療に役立つ成分を抽出し、薬剤として効力があるかを検証していく研究のお話を、営業職の小沼さんからは、MRというお仕事が単に薬を売るだけではなく、その薬について正しく説明し、正しく使用されるのをサポートする仕事であることや、今後医療チームの一員としてMRの力量が問われているといったお話を聞かせていただきました。
また、薬局薬剤師の岡さんからは、がん治療に関わる薬局薬剤師として日々勉強しながら患者さんのことをサポートしているお話を、病院薬剤師の組橋さんからは、調剤業務から拡大して治療に関わる立場になるまでのお話や、患者さんと関わる業務について、さらに、病院薬剤師である上塚さんからは、なぜ米国に留学して臨床薬学を学んだのか、また、その経験が病院薬剤師としてどのように活かされているのかといったお話を伺いました。
どのお話も、私たちの普段イメージしている「薬剤師さん」の姿とは異なっており、調剤業務以外にも、様々な活躍の場があることがわかり、皆さん、使命とやりがいをもってお仕事をされていることが、伝わってきました。
講演の後は、それぞれ興味のある職業の登壇者のところへ行って、さらに詳しく質問をするといった分科会でした。Rikejoたちも、研究職、薬局薬剤師、病院薬剤師の方のところにそれぞれ行って、熱心にお話を聞いていました。最年少参加者の0さんは、今まで漠然と薬剤師さんに憧れていたようでしたが、横須賀先生の研究のお話を聞いて、研究にも興味をもったようです。
色んな人のお話を聞くことで、自分の興味も広がっていきますよね。また、横須賀先生のお話から、現在、薬学部は4年制と6年制がありますが、研究職として働くためには、4年制の薬学部を選択しても、さらに修士課程(2年間)に進学するケースが多いこともわかりました。
4年制か6年制かは、受験生としても悩むところではありますが、進学目的が明確に異なっているので(薬剤師さんになるには6年制)、薬学部で何を学びたいかをしっかり考えて、受験することが必要となってきますね。
なお、現在、制度の過渡期にあるため、採用する企業や大学などの教育現場においても、多少の混乱はあるようです。今年、初となった6年制の卒業の就職先なども気になるところです。
 
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セッションの終了後は、特別に登壇者の3名の先輩リケジョの方にインタビューさせてもらいました。
中高生のころのお話や、どうして薬剤師さんになったのか、なぜ、今のお仕事をされているのかといったことを根ほり葉ほり質問させていただきました!
皆さんが口々におっしゃるのは、薬剤師の業界に新しい風が吹いているということでした。それは、具体的には、病院内では、薬剤師が従来の医師の指示による調剤業務に加え、「治療」をする一人としてもっと患者さんと関わっていく必要がでてきていること、調剤薬局でも、がんの治療なども従来は入院してするものであったのが、在宅で投薬治療をすることができるようになったことから、このような患者さんの在宅治療のサポートをする必要がでてきたこと、などなどです。
もちろん、これらの業務に関わりたいかは自分の判断によるところが大きいですが、そうしたことをやりたいと思えばやれる活躍の場が広がっており、薬剤師さんの活躍のチャンスが広がっているとも言えます。もちろん、こうした業務に関わるには、患者さんとどのように接するかとか、新しい治療法や薬剤のことなど、常に勉強したり試行錯誤したりと大変なことも多いようです。しかし、お話いただいた3名の先輩リケジョの方々は生き生きと輝いてらっしゃいました!
そして、皆さん「人と接すること」が好きなんだなとお話を聞いていて感じました。薬剤師さんのお仕事は、患者さんとのコミュニケーションが第一です。薬に興味があるばかりでなくて、人にも興味があることが大切なんだなと思いました。
 
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参加した4人のRikejoも、先輩方のパワーをもらって、ますます勉強をがんばろう!と思ったのではないでしょうか?
セッションに参加させて頂いて、普段知らないお仕事のことを知ることができ、貴重な体験をすることができました。
臨床腫瘍薬学研究会の皆様、ありがとうございました!
 
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実際にそのお仕事に携わっている方と交流をして、お話を聞くということは、視野も広がり、非常に有意義な体験だと思います。
ぜひぜひ、こうしたチャンスがあれば、Rikejoのみなさんは、積極的に参加してくださいね。