理系高校生にとって憧れの舞台『科学の甲子園』全国大会。47都道府県の代表チームが集結した全国大会には、52名のリケジョが出場。女子3人以上を含むチームは、今年は12チームにのぼりました。
 

170319_mu_628

 
歓喜あふれる表彰式や、和やかなエキシビション競技の様子をご報告します!
 
170319_mu_620

170319_mu_691

170319_mu_403
   
 
  icon-caret-right イベントレポート第1弾~白熱の最終競技 編~こちら︎
 
 

 icon-cog 「科学の甲子園全国大会」って何?

全国の高校生が1校6~8人のチームを組んで、筆記&複数の実技競技(今回は3つ)に挑む、学校対抗の科学の競技会です。優勝チームはアメリカで開催される「サイエンス・オリンピアド」へ派遣されます。

  icon-angle-right 「科学の甲子園」ウェブサイト:http://koushien.jst.go.jp/koushien/

 
 
 

総合優勝は、岐阜県代表・岐阜県立岐阜高等学校!

 
歴代最多の682校が参加した『第6回科学の甲子園全国大会』の頂点に輝いた優勝校は、岐阜県代表・岐阜県立岐阜高等学校! 準優勝は、奈良県代表・東大寺学園高等学校。第3位は愛知県代表・海陽中等教育学校でした。
 
 

170319_mu_553

6年連続出場の『科学の甲子園』常連校が、ついに悲願の総合優勝!
 
 
170319_mu_583

先輩たちが夢見た優勝旗がついに岐阜高校の手に渡りました。
 
 
170319_mu_459

筆記試験の最高得点校に贈られる「講談社賞」は、昨年の優勝校、愛知県代表・海陽中等教育学校が獲得!
 
 
170319_mu_498

女子3人以上を含むチームで最優秀校に贈られる「帝人賞」に輝いたのは、宮崎県代表・宮崎県立宮崎西高等学校!
 
 
 
 icon-comment 特別シンポジウム ― 今年のテーマは「君だけのテーマの見つけ方」!
 
170319_mu_451

超伝導物質など材料科学の研究で世界の最先端を走る、細野秀雄先生(東京工業大学 教授)
 
「研究テーマは七転八倒して見つかるもの。楽しいだけではだめですよ。研究は、常に世の中を良くする方向へ役立つものであるべきです。若い時は時代を感じるセンサーが働きますから、“勘”も大切に」
 
 
170319_mu_416

コウモリの超音波の研究から障害物をよけるメカニズムを解明し、車の自動運転などに応用する、飛龍志津子先生(同志社大学 准教授)は、ただいま2人の子育て中!
 
「高校の頃はお菓子屋さんとかになりたかった(笑)。大学院で研究が楽しくなり研究を続けたかったのですが、企業に就職。再び研究現場に戻った時に今の研究テーマに出会いました。“直感”で選びましたね」

 
 
170319_mu_418

粘菌の反応と電気回路をオーバーラップさせるなど、生物と数理モデルの関係を探求する、青野真士先生(東京工業大学 特任准教授)は、大学でもラグビー部という体育会系。
 
「テーマは変化するものです。やりたい・やりたくない、できる・できないとか、世間の意見とかではなく“自分に正直”に動くことが大事!」
 
 
170319_mu_410

折紙工学の研究を人工血管などに活用し再生医療に貢献する、繁富香織先生(北海道大学 特任准教授)は、海外の研究者との共同研究も多数。
 
「高校生の頃は宇宙飛行士になりたかったです。宇宙というキーワードからソーラーパネルなど機械工学に興味を持ち、現在の折紙工学に辿り着きました。人との“出会い”でどんどん研究は広がっていきますよ」
 
 
170319_mu_432

質問コーナーでは、熊本県代表・熊本県立人吉高等学校のリケジョからの「研究にくたびれて帰ってしまう日とかもありますか?」との質問に「ありますよ(笑)」「家に帰ってからひらめくこともあります!」と先生がたが返答。会場が和やかに。
 
170319_mu_425
今年は、高校生たちが研究中のテーマについて先生がたから逆質問するコーナーも。飛龍先生からの「オオアメンボの水面波」についての問いかけには、長崎県代表・長崎県立長崎西高等学校のリケジョが返答。
 
 
 
 icon-star エキシビション競技 ― 学校の枠を越えて楽しんだ「ドローン駅伝」
 
表彰式の後のエキシビション競技は、一枚翼のカエデの種の形をしたドローンを使った「カエデドローン駅伝」。
 
170319_mu_682

ジャイロ効果で安定飛行する屋内ドローンを、ジョイスティック型の赤外線コントローラで操縦します。
 
170319_mu_678

学校の枠を越え11~12校ごと4組対抗の駅伝レースに、会場はワイワイ大賑わいとなりました!
 
 
 
 icon-user 大活躍したリケジョたち ― 優勝校&受賞チームのリケジョの声をご紹介!
 
170319_mu_675

報道関係者が集まるプレスルームで優勝記者会見を行った、岐阜県代表・岐阜県立岐阜高等学校の8人。
 
170319_mu_648

「チームメイトの男子たちは皆やさしくて面白いです(笑)。将来は医療に関わる研究をしたい」と優勝チームのリケジョ桐原さん。
 
IMG_20170330_152556_043

帝人賞を受賞した宮崎西高校の3人。左から、「映画監督になりたい」という古里さん、「大会に参加して科学に対する興味がさらに湧きました!」という甲斐さんの夢は「医者」とのこと。秋吉さんは「犯罪捜査などに関わる研究をしたい」そうです!
 
 
★「広げよう科学の輪 活かそう科学の英知」が合言葉の『科学の甲子園』。OB・OG会も発足し、これからの科学を担う若い世代の交流の場としても、さらに盛り上がっていきそうです。将来の研究仲間やライバルに出会えるかも!?
 
来年の『第7回全国大会』出場を目指して、ぜひリケジョの皆もチャレンジしてください!!
 
 

 文=峯田亜季 写真=村田克己
 
 提供/国立研究開発法人 科学技術振興機構 科学の甲子園
      icon-angle-right  http://koushien.jst.go.jp/koushien/