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報告レポート

8/19 株式会社日立製作所特別キャリア講座「モノづくり×ITで 世界の鉄道市場に挑む日立!~メーカーで働くリケジョのキャリア~」が、30名あまりのリケジョが集まる会として開催されました。今回は、女子高校生も多く参加し賑やかな会となりました。

ミニトーク 「メーカー 私はこうやって内定をもらった!」

19:30からの本講義の前は、まずは今年度の日立の内定者の方を囲んでのミニトーク 「私はこうやって内定をもらった!」となりました。
 今回参加してくださったのは、津田塾大学(学芸学部情報科学科) の大沼さんと、東京理科大学(工学研究科電気工学専攻)熊澤さんです。
 「なぜ日立を目指したのか」「自分のどんなところが内定となったポイントだったか?」「どのように採用ステップはなっているのか?」「ぶっちゃけ何社くらい受けたのか」といったことについて、どんどん突っ込んでお伺いしました!
 「自分にはどんな困難にも立ち向かえますというときにも、海外で体験した困難なできことやなど具体的なエピソードを話しました」「面接官が父親に似ていたからリラックスできた」など、就職面接の具体的な体験談が! また、面接では、こんな答えにくい質問もあって自分はこう乗り越えたというったコツもこっそり教えてもらいました。
 なぜ日立を目指したのか? という質問については「世の中に対して影響のある仕事ができる」「お会いした先輩リケジョがステキだったから」といったお話が挙がりました。中には、家電のイメージしかない人もいるかもしれませんが、日立はインフラに強い日立ということで、後からご紹介いただいた鉄道をはじめとした、大きな仕事ができるのも魅力の一つといえるでしょう。
 参加した中には、高校生も多く、就職活動については知らないことが多かったようですが、具体的なお話を聞くことで、なんとなく就職活動についてイメージが出てきたようです。

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1.日立の紹介

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さて、19:30からは、いよいよ『モノづくり×ITで世界の鉄道市場に挑む日立!~メーカーで働くリケジョのキャリア~』の授業の始まりです。
 今回は、イギリスの高速鉄道をはじめとした日立の交通事業に焦点をあて、さまざまな女性エンジニアが事業の中でどのように関わって、実際に仕事をしているかを紹介していただきました。
 まずは、人事教育総務センタの中村さんから、日立の事業についての説明です。日立といえば、家電などを思い浮かべる人も多いでしょうが、情報・通信システム、電力システム、社会・産業システムなど、生活に欠かせないインフラ事業に関わるものが多いことが説明されました。ちなみに、ディズニーランドを巡っているモノレールは、車両・システムともに日立製とのことです。こんなところにも、日立の技術があるのですね。
 また、日立では、単に機械・装置を導入しておしまいということではなく、周辺システムも合わせて提供することで、お客様の事業運営などにも広く関わっていいます。そして、その事業の場は国内にとどまらず、海外へ展開しています。「モルディブでは海水淡水化装置を納めるだけでなく、上下水道事業の運営にも参画し、人々の暮らしを豊かに」「南アフリカでは、発電所を建設するだけでなく、現地オペレーター・技能者育成等を推進し、地域の真の発展に貢献」「イギリスでは車両を納めるだけでなく、保守・メンテナンス等事業の運営に参画し、長期的に地域へ貢献」といった事業が紹介されました。海外市場での売り上げをみると、その比率は海外が4割といかにグローバル企業であるかがわかります。
 今回ご紹介いただく、交通システム事業については、鉄道車両から運行管理まで、日本で唯一の鉄道トータルシステムインテグレーターとして世界の鉄道市場を支えています。つまり、車両を作るところから、それを運行するシステムや、予約システムなどの利用者サービスなど、ありとあらゆる交通事業に関して提供することができるそうです。それは、すごく企業としても強みともなっており、英国都市間高速鉄道を手がけているのもこうした基盤があるからこそです。

2.日立の交通システム事業における女性エンジニアの仕事

次はいよいよ、5人の先輩リケジョによるお仕事紹介です。
まずは、横浜研究所 情報サービス研究センタ 社会インフラシステム研究部の富山友恵さんです。富山さんのお仕事は、列車運行管理システムの研究開発です。また、スケジューリングシステムということで、列車が乱れたときにどのようにすばやく作り直すかといったシステムも手がけられています。特に、生活に密着したインフラシステムを手がけられ、かつ生活基盤を支える大規模システムに携わることについて大きなやりがいを感じてらっしゃるとのことです。

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次は、交通システム社 笠戸交通システム本部 IEP統括プロジェクトの村上 桂さんです。英国の都市間高速交通のシステムを担当しています。交通システムといっても、車両のボディの部分の設計から、内部の電気やシステムの設計など様々です。その他、信号装置や駅の設備など範囲は広くなっています。特に、村上さんは、こうしたシステムを構築するための認証業務を行っています。安全を確保するために大切なお仕事です。ご自身は鉄道に興味があったわけではないそうですが、自分の作ったものがわかりやすい方がいいということで、こちらの部署を希望されたそうです。また、まだまだエンジニアとしては、女子が3割以下と少ない状況ですが、名前を覚えてもらいやすい、少ない女子同士で結束力が高まるなど、女子だからこその強みや楽しみもあるようです。

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次は、やはり鉄道関係で運行管理システム設計を手がける綿引 由佳さんです。具体的に手がけてらっしゃるのは、ダイヤに従い、駅の信号機や転てつ器、案内装置などを自動制御するシステムで、これらは、列車の安全な運行のためには重要な技術です。
 設計のお仕事という、パソコンに向かってというイメージがありますが、お客さんのニーズをしっかり把握するための打ち合わせや会議が欠かせません。そういった意味で、出張など外部へでかけることが多いようです。
また、個人で仕事をするというよりもチームで仕事をするので、色々な人と対話しながら、チームで最善策を模索し、モノをつくりあげる楽しさがあるそうです。そうした中で、自分のスキルがアップしていくことで、任されることが多くなるのが、大変ですが仕事の楽しさになっていくとお話いただきました。

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次は、エンジニアではありませんが、情報・通信システム社 国際情報通信統括本部 グローバル営業第二本部で、営業をしている池山さんです。海外での営業も手がけ、過去には中国の子会社で働いたこともあるグローバルな方です。現在は、電車の保守点検を、時間に基づくものではなくて(定期点検など)、車両上のセンサを使って予防的な保守点検をするシステム開発プロジェクトを取りまとめるコーディネータの仕事をされています。一つのシステムに多くの人が関わるため、その部分のコーディネートをされています。また、営業をされていますが、ここでいう営業は何かを売りつけるというより、チームで社会システムやインフラを提案して受注にもっていくということで、一般的な営業とはまた異なるお仕事です。
 池山さん自身は、自分の会社だけでなくグループ会社も含めた大きな輪として社会へ何かを提案でき、大きな社会的インパクトのある仕事ができるのが面白みでもあり、やりがいでもあると感じてらっしゃるようです。

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最後は、日立研究所 情報制御研究センタ グリーンモビリティ研究部の高田 尚子さんの発表です。鉄道と続く中で、高田さんは自動車分野で、環境にやさしい車(グリーンモビリティ)の研究をされています。実は日立では、意外にも自動車における研究開発もしており、エンジン内部の制御システムや走行制御システムなどの研究をしています。また、車両運動解析の一つとして、ステレオカメラを用いた衝突回避や斜線維持、ふらつき検出を行って制御の研究もされています。こうしたことを実施することで、エコや低燃費へとつながります。また、研究所は、社内や工業から依頼のある研究を依頼されて研究したり、逆に基礎研究から新しい製品を提案することもあるそうです。また、研究といっても高田さんの研究は、製品に近いところでの研究なので、3、4年後には自分の研究したものが、製品化され世にでるはずとのことで、それがとても楽しみだそうです。

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3.女性エンジニアとの座談会

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発表の後は、先輩リケジョを囲んでの座談会です。ここでは、なぜ鉄道関連のお仕事をすることになったのか、営業職は希望であったのかなどなど、具体的に突っ込んだお話に。また、高校生は自身の文理選択や進路について相談することも。
ローテンションしながら様々な先輩と話すことができ、参加者大満足の会となりました。

【参加者の感想】

・どのような仕事が実際にされているか、女性がどのように働き、活躍されているか知ることができて参考になりました(大学1年生)
・多くの人の話が聞けて良かったです。営業の人から研究者まで…。自分に向いているところに行くのが良いんだなということに気づけたのも良かったです(修士1年生)
・通学で、鉄道も使うので何気なく利用していたものが日立さんが作っていて、また、自分と同じ、女性の方が関わっていてすごいと思った。なかなか、聞くことのできないお話ばかりでとても為になった(高校1年生)
・女性が少ない中で、少しでも役に立とう、立ちたいという強い気持ちが伝わってきて、ステキでかっこいいと思いました!今後の進路に役立てたいと思います(高校1年)
・有名な企業でもまだまだ知らない部門があるんだということに気づけた。女性としての働き方についてのメリットやデメリットについても知れて良かったです(大学3年生)
・家電や普段使っているものをつくっている会社だと思っていましたが、もっと大きな企業の使うシステムなどをつくり、社会を支える一端となっている会社のひとつだと感じました(大学1年生)

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授業・カリキュラム

メーカーには理系の学生が活躍できるフィールドが広がっています。
「エンジニア」と一言でいっても、研究・設計・ソフトウエア設計・システムエンジニア・品質保証・営業技術など様々な仕事があります。

今回は日立の交通事業に焦点をあて、さまざまな女性エンジニアが事業の中でどのように関わって、実際に仕事をしているかご紹介させて頂きます。
自分がどんな道に進みたいか考える機会にして下さい!

会社ロゴ

information

実施要項

開講日:

9月19日(金)18:45~20:30
※すでに終了しました

定 員:

20名 ※申し込み先着順

場所:

講談社 東京都文京区音羽2-12-21
詳しくはこちら

申込期限:

2014年9月19日 12:00

※18:45~19:20 はミニトークセッションです。
就職活動について赤裸々なお話の聞けるチャンスです。お楽しみに!
◇ミニトーク 「メーカー 私はこうやって内定をもらった!」
就活成功の要は面接。メーカー就職必勝方法のコツについて、先輩リケジョから聞いてみよう!
メーカーならではの自分のアピール方法ってある?
今だから思う、自分のこれがよかったのだと思うなどなどのぶっちゃけを聞いてみよう!

【参加予定リケジョ】
・日立製作所の現内定者(2~3名)

【プログラム】
・質問形式によるパネルトーク
~ 私はこれをアピールしました! 自分の研究はこう説明しよう!

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トピックス

1.日立の紹介

まずは、国内最大の売上を誇る、日立の幅広い事業をわかりやすく説明します。

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2.日立の交通システム事業における女性エンジニアの仕事

イギリスの高速鉄道をはじめとし、現在世界のBig3と呼ばれている世界のメーカーに挑んでいる、日立の「交通システム」に焦点をあて研究・設計・SEなど5名の女性エンジニアがどのように関わり、キャリアを歩んでいるかをご紹介します。

IEP向け鉄道車両

3.女性エンジニアとの座談会

みなさんの素朴な疑問に対し、女性エンジニアがNG Questionなしで答えます!

講師プロフィール

左から順に先輩リケジョをご紹介します。

株式会社 日立製作所 高田 尚子様  (写真:左端)

所属 :日立研究所 情報制御研究センタ グリーンモビリティ研究部

出身 :京都大学 工学研究科 社会基盤工学専攻

株式会社 日立製作所 池山 裕美様  (写真:左上)

所属 :情報・通信システム社 国際情報通信統括本部 グローバル営業第二本部

出身 :神戸市外国語大学 外国語学部 英米学

株式会社 日立製作所 富山 友恵様  (写真:右上)

所属 :横浜研究所 情報サービス研究センタ 社会インフラシステム研究部

出身 :明治大学 理工学研究科 基礎理工学

株式会社 日立製作所 村上 桂様  (写真:左下)

所属 :交通システム社 笠戸交通システム本部 IEP統括プロジェクト

出身 :同志社大学 工学部 機械システム工学科

株式会社 日立製作所 綿引 由佳様  (写真:右下)

所属 :インフラシステム社 交通システム本部 交通システム設計部

出身 :筑波大学 理工学部 社会工学類

corporate infomation

会社紹介

事業内容 情報・通信システム、電力システム、社会・産業システム、電子装置・システム、建設機械、高機能材料、オートモティブシステム、生活・エコシステム、その他(物流・サービス他)、金融サービスの10セグメントにわたる、製品の開発、生産、販売、サービス
設立年 1910年
資本金 4,587億9,000万円(2014年3月末日現在)
従業員数 320,725名(2014年3月末日現在・連結)
売上高 9兆6,162億200万円(2014年3月期・連結)
代表者 執行役社長東原 敏昭
事業所 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
沿革 1910年 久原鉱業所日立鉱山付属の修理工場として発足。
1920年 日立・亀戸の両工場を擁し、株式会社日立製作所として独立。   以下、交通事業を中心。
1924年 ED15形電気機関車を完成(大型の国産第1号)。
1964年 東海道新幹線用電車を製作。国鉄用座席予約システムを開発。羽田・浜松町間用モノレールを完成。
1970年 新幹線運転管理システム(COMTRAC)を開発。
1993年 高速新幹線電車300系の開発
2014年 交通システムのグローバル戦略を統括するグローバルCEOを新設。