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3/31 講談社にて、親子向けのリケジョブセミナー「命を救うお仕事について知ろう、考えよう」が開催されました。
春の大嵐の中、多数の中高生の皆さんと、保護者の方にご参加いただきました。
そもそも、本セミナーは、医療系のお仕事が「資格」があって就職に有利といった面だけに注目されていないか?
ということから企画が立ち上がりました。そこで、Rikejoの皆さんに、医療系のお仕事について、実際に働いている人からお話を聞くことで、その意義・やりがい・楽しさを、知ってもらいたい、考えてもらいたいということで開催されたのです。
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ゲストは、医師、薬剤師、助産師、臨床検査技師、管理栄養士、医療メーカー勤務の先輩リケジョという多彩なメンバーです。
まず初めに、それぞれのお仕事について、ゲストの自己紹介を兼ねて簡単にご紹介いただきました。
また、Rikejo事務局より、そのお仕事につくためにはどうすればよいかということで、一般的なキャリアステップについても説明させていただきました。みなさん真剣な眼差しでゲストのお話を聞いていました。
今回のゲストは医師の方でも麻酔科医や産婦人科医、薬剤師の方でも病院薬剤師や治験コーディネーター、管理栄養士の方でも病院栄養士や地方公務員など、同じ資格を持っていてもそれぞれ違う道で活躍されています。
また、医療メーカー勤務の先輩は、医療現場で働いているわけではありませんが、医療をサポートするといった立場から「命を救うお仕事」として活躍されています。中高生は、当日のゲストのお話を聞くだけで、医療というキーワードで職業をみても、様々なお仕事があるということがわかったのではないでしょうか。
また、助産師さんという職業は、あまり中高生の皆さんには馴染みのない職業だったかもしれませんが、その仕事について知るよい機会にもなりましたよね。
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自己紹介の後は、分科会に分かれ、グループごとにじっくりと先輩リケジョからお話を聞きました。
中高生時代から大学時代、その職場を選ぶまで、そして現在のお仕事のお勧めポイントや今後の展望、その職業を目指す中高生へのメッセージも、ご紹介いただきました。
Rikejoたちにとって、先輩リケジョが中高生時代にどのようなことに興味があったのか、また、大学の選択にあたりどのような体験から、何を考えたのかといったお話は、身近なテーマとして興味津々という感じでした。
また、先輩方の今のお仕事や今後についてということから、医療現場の新しい動きについても伺うことができました! お医者さんと一緒にそれ以外の職種の人たちも力を合わせて患者さんの病気を治そうという「チーム医療」が、今、医療現場では重視されつつあるようで、そのメンバーとして薬剤師さんや管理栄養士さんなどの活躍の場が広がっているようです。
また、予防や健康教育といった治療以外の分野にも、それぞれのお仕事で関わることが多くなっているようです。
例えば、薬剤師さんでは、従来の調剤という業務はもちろんのこと、現場で医療スタッフの一人として治療に積極的に関わる必要があるそうですし、また、助産師さんも、お産のサポート以外に、青少年向けに命の大切さを伝える教育や中高年向けの更年期障害のサポートなどお仕事の範囲が拡大していて、色んな活躍の場面があるようです。
また、分科会の中で先輩方から、中高時代には、勉強以外にも部活を一生懸命頑張るなど様々な体験をしてもらいたいということや、医療系のお仕事はコミュニケーション能力が要求されることが多いので、人とのつながりを大事にしてもらいたいといったアドバイスも頂きました。
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分科会の後は、中高生と保護者とに分かれ、中高生のプログラムは「フリー質問タイム」と「キャリアワークショップ:なりたい職業へのステップをデザイン」に参加してもらいました。
ゲストの方に自由にお仕事のことや勉強の仕方などを質問した後、今日のお話を聞いて、自分が将来なりたい職業やなりたい女性になるためには、どのようなステップを歩んでいけばいいのか、今何をすべきか?といったことをバックキャスティングの考えから整理していきました。将来こんな風になりたいという欄に「人の役に立ちたい!」と記入する中高生が何人かいて、先輩リケジョの皆さんが感動していました!
どの中高生も真剣に考えて、ワークシートを記入してくれました。アンケート調査でも、「コミュニケーションが大事」「知らないと損だから、色んなところに飛び込むことが大事」「医療といっても色んな職業があることがわかった」といったコメントがあり、ゲストの先輩方のお話を聞いて、みなさんがすごく前向きになってくれたことがわかりました。
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一方、保護者の方々には、女子大生の就職支援サイトを主宰しているインディ株式会社代表取締役の角めぐみさんによる講演「今どきの女子にとって働くとは?」を聞いていただきました。角さんからは、最近の大学生が、社会の中で、仕事のように正解のないことや答えのないことに対して戸惑いを感じていたり、また、失敗を恐れる傾向にあることが、話されました。理系の女性については、男子はなんとなく理系を選んだ人が多いことに比べ、女子は覚悟をもって理系を選択しているため、目的意識や意欲が高く、企業が求める人材として高い評価をされていることを話していただきました。一方で、女性は自分のことを過少評価しがちで、あまり管理職などへの転換に消極的であることなども触れられ、これからの理系女子は自信を持って就職活動や仕事に臨めばいいのではといったアドバイスを頂きました(みなさん優秀なのに、謙虚すぎるんですね~。それがRikejoの奥ゆかしさ?)。
そして、そのために、お父さんお母さんは、子供の可能性が無限にあることを信じて応援しましょう!とのことでした。きっと、セミナーに参加されたお父さんお母さん方は、Rikejoたちを応援してくれると思いますよ。
講演の後、保護者同士で気軽なディスカッションを行いました。お話をしてみて、どの保護者の方も、娘さんの生き方を見守るといった姿勢でいらっしゃって、大変よい親子関係だとわかりました。
今回、今まであまりお会いすることのできなかった保護者の方のお話を聞くことができ、素敵なRikejoを育てるためにはよい親子関係も大事なんだなと改めて感じました!
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最後は、ゲストの方より、一言ずつメッセージを頂きました。どのゲストの方も、中高生への応援メッセージとともに、今回のイベントが自分の人生を振り返るよいチャンスだった、中高生から逆に元気をもらったという感想を頂きました。ゲストの方々にとっても、楽しい時間だったようです。そして、助産師の岸さんからは、資格について「守る資格ではなくて攻める資格」であるとのコメントを頂きました。まさに、このセミナーを一言でいうとこれに尽きる!といったお言葉だったと思います。ぜひ、命を救うお仕事を目指すRikejoのみなさんも、資格を活かしつつ、自分の活躍の場をどんどん広げられるよう頑張ってくださいね。
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今回のセミナーでは、「自分の専門を持って誇りを持って働くRikejoってカッコいい!」と、保護者の方からコメントも! そうなんです、Rikejo はカッコいいんです。多分参加した中高生の皆さんもそう思ったことでしょう。それを感じていただいただけでも、このセミナーは大成功だったと思います!
ゲストの皆様、ハナジョブの角さん、ご参加いただいた中高生、保護者の皆様本当にありがとうございました!
できれば、リケジョブのセミナーの別バージョンを企画したいと思います!