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こんにちは。
東京工業大学大学院 田坂真弓です。
11月9日に行われた、日本数学オープン2013秋の陣にRikejoチームの一員として参加してきました。
数学オープンに参加しているのは、社会人、大学生です。
それでは、大会の様子をレポートしたいと思います(^^)/
 
まず大会の内容です。
予選①

予選②

準決勝・敗者復活戦

決勝

プレゼン

1位~3位決定
 
このような流れでした。
 
 
今回、初めて顔を合わせるこの3人で大会に挑戦!
 
我らRikejoチーム!!ででんっ!
 
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後ろに会場の様子が見えますが、こんな感じでちょっと緊張気味?
なんだかんだ作戦を練っているとあっという間に、説明が始まり、予選①の開始です。
予選①は大学受験の数学を使って解ける問題を20問。
チームの3人で協力して解くというものです。
 
ここで大事なのがチームワーク!
 
自分が分からない問題は、他の人に助けてもらい、自分の得意な分野は進んで解く!
 
助け合いながらRikejoチームは全問埋めることができました(^^)
 
予選②は他のチームと組み、計2チームで1問を解くというものでした。
出されたのは、魔六角陣
魔方陣の6角形バージョンです。
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これが虫食いになっていて、埋めていく問題でした。
そろえる数字も分からず、使える数字も93~128と限られていたので、突破口を見つけることに苦戦しました。
1マスだけ空いている列を埋めても、次へ繋がらなかったので、2マス2マス空いていて1マス共通のところを探して強行作戦!!
みんなで計算!!
 
計算しすぎて暑かったです笑
 
予選①、予選②の合計点で順位をつけ、準決勝に進むかが決められました。
Rikejoチームは惜しくも予選敗退(><) あと1チームだったんですよ~;; 悔しい。。。   でも敗者復活戦が残っている!   敗者復活戦は、また予選と同じように高校数学。でも予選より難しかったです。 敗者復活戦でも敗れてしまいました・・・。     決勝が行われている間に出された課題が、 小学生に割合を教えるためのカードゲームを考える。
歩合、割合、少数、分数を必ず使うこと。
 
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これまた難題!
計算問題より難しいです。
 
私たちが考えたのは、
トランプのように神経衰弱で割合が学べるカードゲーム!
 
トランプの数字の位置に○%、○割、少数、分数を書き、真ん中にケーキのカットする大きさを変え、絵を見ても学べるようにしました。
 
ルールは基本的に神経衰弱と同じで、○%、○割、少数、分数で同じものを示していたらカードを手に入れることができる。
というものを作りました。
 
ここでも私たちは表彰されることはなかったのですが、他の理系女子のチームが表彰されていました!
 
決勝は数字を使ったカードゲームを作るという問題です。
 
決勝に残った3チームがゲームを考え、プレゼンしてくれました。
 
体積を計算するものや大きな数を素数で割るもの、×÷+-√などを用いて計算をするもの
など面白いゲームが提案されました。
 
そんななか優勝したのは
×÷+-√などを用いて計算をするゲーム
でした。
 
今回は優勝することはできなかったのですが、
久しぶりに数学に触れて楽しかったです。
夢中になりすぎて、考えたカードゲームの写真がないくらい笑
 
 

Rikejoチームとして挑んでくれたメンバー3人のインタビューをお届けします。

 

Q:数学に関するエピソードを教えて下さい。

杉原さん:数学は答えは一つなのに、色々な解き方があることを知ったときに、とても数学って素敵だな、と思うようになりました。スタートとゴールを間違えなければ考えは自由でいいのです。数学ってかっちかちなように見えて、柔軟なところがある点に、強く惹かれています。
 
竹添さん:小中高とずっと算数や数学という授業があったのですが、大学でほとんどなくなり驚きました。高校では数学に苦しんだのですが、無いと物足りないと感じました。しかし、今では気になったものを好きなだけ時間かけて考えられるのでマイペースに楽しんでます。

 
 

Q:今回のイベントは3人1チームでの形式でしたが、どうでしたか?

杉原さん:やっぱり一人で悶々と考えるより、みんなで協力して、解をもとめることがたまらなく楽しかったです。
 
竹添さん個人戦とは違い気持ちが楽でした。私のわからない問題をどんどん解いてくださったり、3人で悩んだりと賑やかに楽しめました。
 
田坂さん:チームのメンバーと会うのは大会当日が初めてでしたが、すぐに打ち解け、問題を解くときにはチームワークを発揮できたと思います。3人で知恵を出し合って難題に取り組み、解決した時の喜びは、1人の時より大きい物だと感じました

 
 

Q:今回のイベントに参加した感想をお聞かせください。

杉原さん:数学は、受験に使うだけのものだと思っていると、辛いし、苦しい科目です。自分との戦いっていう部分もあって、苦手に思ってしまう人もいると思います。
でも今回のイベントは、みんなで考えていく、チームワークが大切でした。できないところは補い合い、協力しあって一つの答えを探していくのです。たまらなく楽しかったです。普段の勉強も、こうして、みんなで考えて議論して解き合うことで、もっと楽しいものになると思いました。
また、数学のカードゲームを考えることも楽しかったです。チーム戦なので、チームの中で非常にいい意見がいくつもでました。それをひとつにまとめていく過程も、自分の主張を通したり、譲歩したりと、柔軟で、あぁ、これが数学だって思ったんです。初めにスタート地点は決まっていて、こうしたいっていう目標がある。それにむけてみんなで意見を出し合って考える。こんな数学高校までやったことなかった。やってみたかった!と思いました。
数学って柔軟で楽しい学問だなぁと思いました。
 
竹添さん:参加する前は大学が数学系ではないし、少し前まで高校生で、高校数学に1番近いのに得意でもなく、チームの足を引っ張ってしまわないかがとても心配でした。しかし、リケジョチームのお姉さんの「楽しもう」の1言で気持ちが楽になりました
会場の雰囲気も優勝を狙うというより、どんな問題が来るかなというワクワクであふれていて緊張しない空間でした。
チームで協力して、高校数学だけではなく、大きな魔法陣を解いたり、ゲーム作りもして新鮮でした。他のチームのゲームの案も聞けて楽しい企画でした。1日数学漬けの日は久しぶりだったのですがあっという間でした。
 
田坂さん:大会が始まる前は、久しぶりの数学で解けるか不安でしたが、チームで知恵を出し合い問題を解くことができました。かなり遠くにあった記憶を呼び戻して解くことになりましたが、それと同時に、数学の楽しさを思い出した気がします。周りもすごく盛り上がっていて、数学が好きな人が集まると、ここまで盛り上がれるのかと驚きました。今回の数学オープンで、数学を通じた人とのつながりがあるということを実感しました。また、数学の良さに改めて気が付く良い機会になったと思います。

 
 

Q:数学に「苦手意識」を持っている中高生リケジョへアドバイスをお願いします。

杉原さん:数学は見てわかることを大切に勉強すれば、どんどん伸びていくはずです。楽しさを見つけていくことも楽しいですよ。
 
竹添さん:私も今でも苦手意識はあります。高校の時に理解出来ないで放置した問題もあります。周りが解けて自分が解けずだんだん嫌いになることもありました。しかし、問題が解けた時の喜びを思い出して、嫌いにだけはならないよう、解けそうな問題から解くようにしました。嫌いになって解かないことが1番良くないので、好きな問題からマイペースに積み重ねればいいと思います。どんなに簡単な問題でもなんとか解けて嬉しかった経験は誰でも持っていると思います。
 
田坂さん:数学はとにかく嫌いでした。でも問題を解いていくうちに解けること、解答を見つけられたことへの喜びを感じるようになりました。問題を作成した人の気持ちを読むような感覚です。数学は、自分に合った解き方をする先生に出会うことも重要だと思います。私はそれで数学の成績が伸びました。
数学は、自然とついてくるものなので、早めに対処した方が良いと思います笑

 

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